先日、再生医療のイベントにて貴重なお話を伺う機会がありました。
私にとっては参考になる部分がとても多く、すべてを書くとブログに収まらないのですが、
再生医療等製品(主に細胞製剤)の製造においては均質化が大きな課題となる、とのご発言には同意しかないな、と思いました。
そして、製造のコスト削減方法についてもいろいろと勉強させていただいたのですが、
やはり海外含めて製造をする場合、原材料の管理のためにも1か所で購入して検品を行い、合格したモノを各国の拠点に導入するのが安価にすむとのこと…。そうですよね、私ももちろんそう思いますが、日本でもぜひ購入していただきたいなと思ってしまいました。
この閉鎖系回路や資材に認められる「異物」。これらは納品時にも問題になりますが、
過去5年間における米国内でリコールされた医薬品189製品のうち、20件は微粒子に起因するのだそうです。さらに微粒子の存在を慰留に回収された医薬品20件のうち、少なくとも35%において微粒子は1次容器に由来するという報告があります。
おかげさまで日本でもCellSeal Vialは細胞製剤の最終容器としてご好評いただいており、透明性が高く、堅牢なハードシェルで構成された閉鎖系の容器といえばCellSeal、くらいになったかなと思っているのですが、よくいただくご相談として、「もう少し容量が多いCellSeal Vialはないのか」 というものがあります。
お待たせしました。メーカーのBioLife Solutionsから最大75mL容量のCellSeal CryoCaseが近日販売開始予定です!
・CryoCaseはCellSeal Vialと同様に破損しにくい堅牢な構造を持ち、マニュアルでの使用に加え、分注作業の自動化に容易に対応できる構造になっています。
・CryoCaseは従来のクライオバッグよりも透明性が高く、USP790、USP1790などの国際視覚検査方法に準拠し、微粒子と細胞の識別を容易にします。
・様々なタイプの細胞の保管において既存のクライオバッグと同等の生存率を示す試験結果があります。
先日、Charles River社よりこのCryoCaseを用いて、CAR T細胞の適合性と機能が、凍結保存され輸送される容器によってどのように変化するかをディスカッションしたWebcastがありました。
クライオバッグとクライオチューブ、という従来の凍結容器に加え、凍結コンテナという新しい容器に関する知見が得られる興味深いWebcastですので、ぜひご視聴ください!
Comparing CAR T cells across novel cryopreservation containers and platforms (nature.com)